地域福祉の推進方法

地域福祉論
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地域福祉論

「ポイント」

  • 地域福祉計画のなりたちを確認する
  • 計画に基づいて推進される地域福祉の課題を考えることができる

レポート文例

地域福祉推進の主体は地域住民であり、その参加を得て地域生活課題を明らかにするとともに解決のために必要となる施策や体制について、関係機関及び専門職を含めた協議の元、目標を設定し計画的に推進されなければならない。

そのために地域社会で支援を求めているものに住民が気づき、住民相互で支援活動を行う意義に住民自らが気づいていかなければならない。公的な福祉サービスは分野ごとに整備されつつあるなかで、地域にある問題を取り上げてみようと思う。

  • 「制度の谷間」にある問題
  • 多様なニーズを公的サービスだけでは全てに対応ができない現状がある
  • 複合的な問題に対して公的サービスが総合的に提供されていない
  • 社会的排除

などが指摘され、検討すべき以下の課題が考えられる。

  • 「団塊の世代」が退職年齢に達し、新たに地域の一員として地域住民のパワーアップにつながる必要がある。
  • 地域の生活課題に取り組むことが、支援されるもののためだけでなく、取り組む者の自己実現につながっていく。
  • 地域における身近な生活課題に対応する新しい地域福祉のあり方を検討する。

これからの地域福祉を推進していくためにはさらなる住民主体を進め「新しい支援」を構築していく必要があり、地域生活課題の発見方策・圏域設定・情報共有・地域福祉活動の担い手や拠点・資金確保・災害時要援護者への支援などを盛り込んだ地域福祉計画の充実を図っていかねばならない。
そのためには地域の特性にあわせて、どのように地域福祉を推進していくかが問われてくると思われる。具体的には、圏域ごとの地区福祉計画を市町村地域福祉計画に位置付けるなどが望ましいと考えられる。

その他、民生委員・ボランティア活動及び福祉サービス利用援助事業や生活福祉資金貸付制度・共同募金などもより有意義に機能するよう、さらなる充実を図っていく必要がある。

                   空を見よう❕                     

共同募金については、地域福祉の推進における有力財源として大きな役割を果たしてきたが、平成7年以降収益は減りつつあるのが現状だ。オハイオ州クリーブランドにおいて行われたシステムをモデルに、昭和22年から第一回の運動が実施され、今日の体制に至っている。
生活困窮者を対象に社会連帯・相互扶助の考えで救済するという国民助け合い運動が計画の一環であり、米国のシステムを導入し各地方で共同募金に対する計画や研究が行われたことが、共同募金を全国一斉展開させることとなり社会福祉法第113条に定義された、公益性・公共性の高い募金活動である。

共同募金に限らず募金は、必要性を伝えるだけでなく、募金が何にどのように使われたかを明確に伝えることが重要だと思われるが、現実には共同募金の配分先を確認することが困難な状況があるなど、例年、10月1日から翌3月31日まで展開される募金期間とし赤い羽根をシンボルに全国展開される共同募金運動だか、創設から60年の節目を迎えるにあたり、共同募金運動のこれまでを振り返り、これからの社会的な役割や意義について再考する必要があるのではないかと思われる。

地域福祉を円滑に推進していくには、住民が支え手・受け手のどちらかに固定されるのではなく、それぞれの個人がいづれの役目も併せ持ち「地域福祉の推進」主体として、ともに共生する地域社会を実現していくことを目標としていかなければならない。
そのためには、住民誰もが個性と人格を尊重されながら、各意思に基づき社会活動に参加することを可能にする背景を整えていく必要がある。

【引用・参考文献】